日本全国どこに行っても、神社やお寺が多くあります。神職や氏子、僧侶や檀家により清浄な場として保たれているところもあれば、残念ながら荒れているところも見受けられます。燭台の風防ガラスが割れてなくなっていたり、香炉の灰が線香が立てられないほど固くなっていたりすると、残念な気持ちになります。

おまいりの目的とは、何か。神様や仏さまに何かお願いをするより前に、日々の感謝をお伝えするほうが好ましいことでしょう。家族を含めた他人の幸せを願い、そして、自分の幸せも願う、こんな姿勢が、物事を好転に導くのではないかと考えます。

ご自身がその場に足を運ぶと心落ち着く空間を見つけることができたなら、それはとても幸せなことです。天台宗のお寺にある、大きな大きな十一面観世音菩薩像のお顔を拝見することが、わたしのひそかな楽しみのひとつです。

とあるお山の頂上にある、日蓮宗のお寺で、仏さまのお名前を彫った、膨大な量の、巨大な石柱に囲まれた空間もまた、お気に入りの場所です。おだやかな日に突風が吹き抜けたり、あつい雲がわれてお日さまが顔をのぞかせたり、不思議な出来事がよく起こります。